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乳がん

はじめに
乳がんとは

 日本人の死因の第1位であるがんの中でも、乳がんは近年その数が増加傾向にあり、 新たに乳がんと診断される患者数は、年間約4万人にのぼると報告されていて、女性のがんの中ではトップとなっています。

 乳房軟線X線撮影装置(マンモグラフィー)や病理学的検査など優れた検査法による早期の診断と、外科手術、薬物療法、放射線治療などの適切な治療の組み合せにより、多くの乳がんでは治療が可能です。

 けれども転移を伴う進行した状態で診断された場合では治ゆは困難であり、早期発見はきわめて大切です。


早期発見
 毎月1回、日を決めてセルフチェックを行って下さい。生理のある方は乳房が張っていない月経後1週間以内に行って下さい。

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 以上の事に注意してチェックしましょう。乳房が大きい方や太っている方はあお向けに寝た状態の方がチェックしやすいでしょう。

定期健診
 月に1回のセルフチェックに加え、年に1度は専門医による検診を受けたいものです。

 専門科は 「乳腺科」や「乳腺外科」です。

誕生月に受けるなどと決めて定期的に検診を受けるのがベストです。セルフチェックで安心していると乳がんを見落としかねません。

 検診の場合は自費負担になるので、自治体などの検診制度を利用すれば、費用は少なくてすみます。

 40歳以上の方はマンモグラフィー検診を、乳腺の張っている20代、30代ではマンモグラフィーより超音波検査の方が乳がんを見つけやすい場合が多いと言われています。マンモグラフィー では乳腺が張っていると、そこが白く映って腫瘍と区別がつきにくいからです。

 余談にはなりますが、卵巣からの女性ホルモンの分泌が止まるとやがて乳腺は脂肪に変化してから軟らかくなり、乳房を支えていた靭帯も伸びてくる。



乳がんの治療
 乳がんの初期治療には、大きく分けて手術療法、薬物療法、放射線療法の3つがあります。

薬物療法の種類 : ホルモン療法、化学療法(抗がん剤)、分子標的治療薬があります。

ホルモン療法
 乳がんの細胞には女性ホルモン(エストロゲン) に反応して増殖するホルモン感受性乳がんが全体の60~70%を占めているので、 このような乳がんにはエストロゲンの作用を抑制することで乳がんの増殖を抑制するホルモン療法が 期待できるのですが、ホルモン受容体が陰性の方には原則的にホルモン療法 は行いません。

 また閉経前では脳の下垂体から分泌されるホルモンの刺激を受けて卵巣でエストロゲンを産生しますが、閉経後では、卵巣に代わって副腎皮質から分泌される男性ホルモンが原料となって、 脂肪などにあるアロマターゼと呼ばれる酵素の働きによってわずかに産生されるため、ホルモン療法と言っても閉経前と閉経後では薬剤は分けて使用されます。

 ホルモン療法の副作用は、化学療法に比べて一般的にきわめて軽いのが特徴です。

化学療法
  がん細胞が分裂・増殖していくさまざまな段階に働きかけて治療効果を発揮するのが化学療法です。

 乳がんは比較的化学療法に反応しやすいとされています。

 化学療法はがん細胞を死滅させる一方で、がん細胞以外の骨髄細胞、消化管の粘膜細胞、毛根細胞などの正常な細胞にも作用するので、白血球や血小板の減少、吐き気や食欲不振、脱毛などの副作用が現れます。

分子標的治療薬
 乳がんのうち20~30%は、乳がん細胞の表面に HER2(ハーツー)蛋白と呼ばれる蛋白質をたくさん持っていることが知られています。 HER2はがん 細胞の増殖を促していると考えられていて、最近この HER2を標的とした治療法が開発され、乳がん治療を大きく変えました。

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