pt38.jpg

慢性腎臓病(CKD) その2

はじめに
慢性腎臓病(CKD) その2とは

38a.gifたんぱく尿
 健康な人でも1日100mgほどのたんぱく質が尿に含まれています。けれども腎臓に異常があるときには、 それ以上に出てくるため病気の発見につながります。
 本来、腎臓の糸球体は血液中のたんぱく質がもれないようになっています。また、もれてしまっても尿細管で再吸収するはたらきがあります。 この二つのしくみによって、血液中のたんぱく質の多くはもれないのですが、糸球体または尿細管に障害があると、たんぱく質が尿にもれてしまいます。そのたんぱく質にも種類があり、さまざまなたんぱく質が尿に含まれていますが、 全体の40%近くを占めるのがアルブミンで、38b.pngアルブミンは血液に含まれるたんぱく質です。

特別なたんぱく尿の検査
37d.gif



腎臓を悪くするたんぱく尿
 腎臓が悪くなると出てくるたんぱく尿は、実は腎臓のはたらきを低下させることが分かってきました。というのは、たんぱく質が糸球体からもれた後、尿細管で再吸収されるときに尿細管の組織にキズ(繊維化)を与えてしまいます。そのため、腎障害の進行を食い止めるには、少しでもたんぱく尿を減らす必要があります。

塩分とたんぱく尿の関係
38d.png 体内で塩分濃度が多いと、その濃度を一定に保つため、のどが渇き水分が欲しくなります。摂取した水分は血液中にも流れ込み血圧を上げます。高血圧は動脈硬化を引き起こし、腎臓の血流を悪くして腎機能を低下させます。また腎臓には血圧の調節のほかに塩分の調節というはたらきもあって、 体内の塩分が多いときには腎臓はたくさん働く必要があります。塩分が血圧を上げるということはよく知られていますが、実はたんぱく尿をも増やしてしまうようです。



たんぱく質は少なすぎてもいけません
 たんぱく質を多く取りすぎると、たんぱく尿が増えて腎臓に負担となりますが、反対に少なすぎても体内のたんぱく質を分解してしまい腎臓にとっても良くはありません。
一般的には1日のたんぱく質摂取量は0.8g×標準体重(kg)
の量になりますが、それぞれの方の状態がありますので主治医の指示に従ってください。たんぱく質の食品含有量は「腎臓病食品交換表」を用いると便利です。


CKDの方への生活アドバイス
 降圧目標は130/80mmHg未満で尿蛋白が 1g/日以上の場合は125/75mmHg未満として下さい。高血圧治療や動脈硬化進展の抑制のためには禁煙は必ず行い、肥満の解消に努めて下さい。食塩の摂取量は1日6g未満を目標にしますが、CKDの進行程度によっては 1日4~5g以下とされる場合がありますので、主治医の指示を得て下さい。蛋白制限はすでにお伝えしたように 0.8g/kg/day 前後の間で行われる事が多いですが、エネルギー不足にならないように気を付ける必要があります。 アルコールはCKDを悪化させる報告はありませんが、一般的な適正飲酒量はエタノール量として男性では20~30mL/日以下、女性では10~20mL/日以下とされています。エタノール30mLは日本酒にするとほぼ一合になります。