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慢性腎臓病(CKD) その1

はじめに
慢性腎臓病(CKD)とは

慢性腎臓病(CKD)
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 CKDが進行すると末期腎不全になり透析へと移行します。 毎年透析導入患者数は増加し、 全透析導入患者の半数近くが糖尿病性腎症のため血糖値の厳格な管理が必要になります。また、糖尿病性腎症では大血管障害の合併頻度が高いため、血圧や脂質の管理も重要です。


 一方、高血圧はCKDの原因でもあり、同様にその逆でもあって、すでにCKDである方は血圧を増悪させます。


 つまり、CKDの進行が抑制されれば心筋梗塞や脳卒中などの心血管系イベントの抑制にもつながります。

 腹部肥満では腎障害(蛋白尿や腎機能低下)が起こりやすいことが知られていて、腎機能が低下していくと、インスリン抵抗性も強くなります。

 このように腎臓病も各疾患と関連があり、 国民500人に1人が透析療法を施行している現在、 CKDの早期発見、早期治療は国民の健康維持にとって重要な課題となりますので、健康診断等で腎機能に疑いのある方は早めの受診をお勧めします。

CKDの定義
 「尿蛋白陽性などの腎疾患の存在を示す所見」もしくは「腎機能低下、つまり糸球体ろ過量が60mL/分未満」 が3ヶ月以上持続する状態がCKDと定義されています。37b.png

 糸球体ろ過量(GFR) の推定は血清クレアチニン値をもとに計算することが出来ます。

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尿蛋白
CKDは当初は症状がなく蛋白尿などの尿異常からはじまります。日本において慢性糸球体腎炎からの透析導入が減少している理由は検尿による早期発見、早期治療の成果だと考えられていて、そこに検尿の重要性があります。蛋白尿には激しい運動をした後や、 高熱が出ている場合なども一時的に出る生理的なものもあります。

知られているようで知られていない事
腎臓のはたらき
 ⇒血液をきれいにして体に不要なものは尿として排出しますが、他にも次のような働きがあります。

・エリスロポエチンというホルモンを分泌して、赤血球の産生を促進する。
・ビタミンDを活性化させて、カルシウムが骨に吸収されるのを助ける。
・血圧を上げるホルモンと下げるホルモンを出して血圧を調整する。

腎臓の大きさ
 ⇒おへそよりやや上方の背中側に左右1個ずつある臓器で、そら豆のような形をしていることは知られていますが、 大きさとしては大人の手の握りこぶしほどで、重さは片方100~150g程度と1.5kgもある肝臓と比べると、とても小さな臓器です。