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関節リュウマチ

はじめに
関節リウマチとは

33a.png 関節リウマチとは、体の免疫システムが暴走して自分を攻撃する自己免疫疾患の一つで30~60歳代の女性に多く、原因不明の進行性炎症性疾患です。
 初期の症状には関節炎と全身症状があり、関節炎は多くは手指の第2、第3関節(指の付け根) から始まり左右同時に見られる関節炎で(部位によっては片方のみの事もある)、朝のこわばりが改善するまでに1時間以上続きます。一方、全身症状は6週間以上も微熱やだるさなど一見風邪のような症状が続き、この間体重が減る人も多い。

関節リウマチの方の関節
骨と骨をつなぐのが関節ですが、 この関節をおおう関節包という組織には滑膜 (かつまく)という薄い膜があり関節の内側の動きをなめらかにするヒアルロン酸などの潤滑成分を分泌しています。この滑膜が何らかのきっかけで炎症を起こし、増殖して厚くなりTNFαと呼ばれる炎症性物質を関節内に放出するようになり、その結果関節は腫れて熱をもち、こわばって動かしにくくなります。このTNFαは破骨細胞に働きかけるので、やがては関節部の骨が壊されていくのですが、いったん破壊された関節は自然に修復されることはないので、いかに関節破壊の進行をストップさせるかが治療の重要なポイントになります。

診断の決め手
日本リウマチ学会による早期関節リウマチ診断基準(1994年)
【発祥一年以内の早期関節リウマチの診断を目的に作成されたもの】

1. 3関節以上の圧痛 または 他動運動痛
2. 2関節以上の腫張
3. 朝のこわばり
4. リウマトイド結節 (関節周囲の結節など)
5.赤沈 (赤血球の沈降速度) 20mm以上 またはCRP (炎症性たんぱく質) 陽性
6.リウマトイド因子陽性
以上6項目中3項目以上をみたすもの。



33b.png赤沈やCRPは風邪などの感染症でも数値は高くなるので、それらに加えてリウマトイド因子や抗CCP抗体などの自己抗体が生じていれば関節リウマチの疑いは濃くなるものの、関節炎や関節痛が現れて間もない早期には、関節リウマチの確定診断を行うのは決めてとなるものがないなど、きわめて難しいようです。けれども病状が進行し、関節変形や骨破壊に至るのを予防するためには、早期診断、早期治療が大切となります。

関節リウマチの主な治療薬
・抗炎症薬 : 腫れや痛みを和らげる目的で使われる。ステロイド薬と非ステロイド薬があります。即効性があるので早期から使用されます。
・抗リウマチ薬 : 即効性はないものの免疫システムに働いて病気の進行を抑えます。
・TNFα阻害薬 : 注射薬で炎症を引き起こすTNFαの働きを抑え込む薬です。
治療中に気を付けたいこと
37b.png 治療中は免疫を刺激しないようにしたいものです。たとえば風邪などの感染症や、ケガをしない事。また病気の活動性が高い間は炎症性物質がたくさん出てエネルギーは消費されるので体重が減ることがありますが、薬の効果が出て炎症が治まると同じように食べていても太りやすくなります。太ると関節に余分な負担がかかるのでカロリーのコントロールが必要となります。運動をすると良いのですがタイミングがあり、目には見えないけれど関節が壊れている場合、動き回ることで破壊を進めることにもなるので、筋肉を使う事は大切であるものの、 あせらずに症状が鎮静化してから、できる範囲の事を徐々に行いましょう。 そして、冷やさないようにする事も大切です。