pt27.jpg

慢性頭痛

はじめに
慢性頭痛とは

頭痛の分類
i27a.png 一次性頭痛 ⇒ 原因となる病気(器質的疾患)を伴わない繰り返し起こる慢性頭痛で慢性頭痛の大部分が「片頭痛」「緊張型頭痛」「群発頭痛」のいずれかです。片頭痛と緊張型頭痛が合併していることもあります。
二次性頭痛 ⇒ 他の疾患に起因するもので、その症状の1つとして頭痛が起こります。くも膜下出血、脳腫瘍、慢性硬膜下血腫、髄膜炎などが上げられます。

【 片頭痛 】
 慢性頭痛の2~3割が片頭痛であると言われていて女性に多く、特に30代の女性に多い。片頭痛というと片側性で拍動性(ズキンズキンと脈打つように痛む)という特徴で知られていますが、両側性に現れることもあれば拍動性を示さない場合もあります。日常生活に支障 をきたす程の激しい頭痛で前兆としての有名な閃輝暗点(キラキラした閃輝性の模様に引 き続き視野欠損が生じる)は、日本人ではまれのようです。
片頭痛の誘発因子としては、ストレス、精神的緊張、疲れ、月経、天候の変化、アルコールなどがありますが仕事から解放された週末や休日に寝過ぎた時に起きる人もあるようです。
逆に妊娠は片頭痛発作を軽減します。かつてはチョコレート、チーズ、ピーナッツ、豚肉などの食品も誘発因子と考えられていましたが疑問もあり、むやみに制限する必要はないようです。
頭痛の頻度は週2回~月1回、持続時間も4時間~72時間とさまざまです。

【 緊張型頭痛 】
 慢性頭痛の6割がこれにあたり、夕方や週の後半など身体的、精神的疲労が蓄積する時間帯に増悪します。ストレスが原因となって痛みの調節系が乱れることやパソコンの使用等により肩や首の筋肉に疲労物質がたまり痛みを生じます。
睡眠を十分にとり、軽い運動でコリををほぐしたり入浴で血流を良くしたり、時には少量のお酒でリラックスするのも良いでしょう。

【 群発頭痛 】
 圧倒的に男性に多く、どちらか片方の眼の奥の激しい痛みが15分~3時間続きます。
1日に1~2回、1~3ヶ月間程度に渡って毎日起こります。その期間を過ぎると頭痛は消えますが、半年~数年後には再び集中的に頭痛が起こります。群発頭痛が起こる仕組みは、まだ良く分かっていないようですが、頭痛が頻発する時期の飲酒は頭痛を引き起こすため群発期の飲酒は避けて下さい。

≪治療≫治療には薬物療法がおこなわれます

・消炎鎮痛剤 炎症を鎮めて痛みを抑える薬で痛み始めたらすぐに服用するのが効果的です。
・トリプタン系薬剤 商品名はイミグラン、ゾーミッグ、レルパックス、マクサルト等で強い片頭痛の薬物療法の中心です。片頭痛発作は脳血管内から神経伝達物質のセロトニンが異常に放出され、これに反応して血管が収縮し血流障害が起きます。その後、セロトニンが枯渇すると血管は拡張して血管周囲の三叉神経を刺激し痛みが起こると考えられています。トリプタン製剤はセロトニンに類似した構造をしており拡張した血管を収縮させる働きがあり、過敏になった三叉神経を鎮め、血管やその周囲の炎症を抑える作用もあります。
トリプタン製剤には錠剤、点鼻薬、注射薬があって片頭痛に伴う吐き気で錠剤を服用しにくい場合には点鼻薬がオススメです。
また群発頭痛の治療には即効性のあるトリプタン製剤の皮下注射が使用されます。
虚血性心疾患や脳血管障害などがある方には血管収縮作用のあるトリプタン製剤は使用できません。
・エルゴタミン系薬剤 商品名はジヒデルゴット、カフェルゴット、クリアミン等で軽い片頭痛に使用されます。トリプタン製剤と同じで拡張した血管を収縮させる薬です。
・その他 緊張型頭痛にはデパス等の抗不安薬やテルネリン、ミオナールのような筋弛緩薬が処方されることがあり、また、片頭痛の予防療法として血管の拡張や収縮を安定させる働きのあるCa拮抗薬(ミグシスやテラナス)が処方されることがあります。
妊娠中の頭痛には安全面を考慮してアセトアミノフェンが用いられることが多いようです。


薬物乱用頭痛について
薬物乱用頭痛とは・・・
 頭痛薬を過剰に使い続けると痛みに対する感受性がi27b.png高まり、そのせいで頭痛が悪化するもので、月に10日以上服用している人は注意が必要です。市販薬を自分勝手に服用している方などで薬物乱用頭痛ではないかと思える場合は早めに受診して医師に相談することが大切です。
薬物乱用頭痛を断ち切るためには、1~2週間程は頭痛薬の服用を一切中止する事が必要です。