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不整脈

はじめに
不整脈とは

i26a.png 心臓は刺激伝導系と呼ばれる電気信号の流れによって全身に血液を送り出しています

 ふつうは1日に約10万回前後、収縮と拡張を交互に繰り返し拍動しています。

 このリズムは一定の間隔で繰り返されていますが、この刺激伝導系に障害が生じると心臓収縮運動に乱れを生じ、脈の間隔や強さの異常となって現れます。

 このように刺激伝導系の機能障害によって脈が乱れる現象を不整脈と呼びます。

刺激伝導系の電気信号の流れ

 右心房にある洞結節(どうけっせつ)というところが刺激伝導系の開始点です。

 この洞結節は何の刺激を受けなくても一定間隔で電気信号を発生し、脈の速さを決めています。

 運動したり、 熱が出たりすると体に多くの血液を送り出そうとしてこのリズムは速くなり、静かに寝ている時は遅くなります。

 この電気信号は房室結節(ぼうしつけっせつ)へ伝わります。このとき心房の筋肉は収縮し、そのため心房の中の血液は心室へ送られます。 この房室結節は、わずかな時間だけ待ってから心室に向かうヒス束(ヒスそく)へ信号を伝達します。

 こうして信号の伝達を少し遅らせることで、心房が収縮しきってから心室が収縮するというリズムを作っています。

 ヒス束から左脚、右脚の2つに分かれ、さらに細かく枝分かれして心室の筋肉全体に電気信号を伝えることで心室の筋肉は収縮し、心室の中に溜まっていた血液は心臓から送り出されるのです。

 右心室の収縮により肺に、左心室の収縮により全身に送血されます。

不整脈を起こす原因

 心筋梗塞などで心臓の筋肉が障害を受けていると刺激伝導系にも障害が生じやすくなります。

 けれども心臓以外、例えばホルモンや血液中の電解質イオンや自律神経系などのバランスの乱れなどによっても生じ、薬の副作用などでも不整脈を起こすこともあります。

心電図
 心臓の筋肉が収縮するときの電気活動は心電図で見ることができます。

右図は心電図の一般的な波形です。fuseimyaku26b.gif
P波 :心房の収縮
PQ間隔:房室への伝導時間
QRS波 :心室の収縮
ST部分:心室の収縮最大期
T波 :心室の収縮消退


 整脈(正常洞調律)は、R-R間隔が一定でありQRS幅が0.1秒以下(記録紙の1㎜は0.04秒)であってP波が存在するなどの条件がありますが、逆に不整脈であっても心配のない不整脈も多く、治療が必要か否かは医師の診断をあおぐ事になります。

不整脈の種類

期外収縮
 心臓のリズムがしゃっくりをするように乱れるもので、心房から発生する上室性期外収縮と心室から発生する心室性期外収縮があります。症状として出ない事も多く、過労やストレスや心臓病で心臓が弱まると出ることがあります。24時間心電図をとると、健康な人でも多少は期外収縮がでます。
頻拍症
 期外収縮が連発したもので、脈が速くなり、数秒から数分、時に数日続きます。脈が早くなり過ぎると十分な血液が全身に送り出せないため、血圧が下がり、めまい等を起こす事があります。特に心室性は危険な場合があり、注意が必要です。
心房細動
 心房が1分間に400~500回位痙攣を起こすため、全身に送り出される血液量が減り心不全を引き起こしたり、血栓ができ易くなるので注意 が必要です。心臓弁膜症などが原因で起きる場合もあります。
心房粗動
  心房が1分間に250~300回位痙攣を起こします。心房細動と同じく全身に送り出される血液量が減り、注意が必要です。
房室ブロック
 心臓の電気の流れが途絶える病気で、完全に切れると危険です。
洞不全症候群
 心臓の中で電気刺激が出されるところ(洞結節)に障害がおきると、電気刺激が出なくなったり、伝わらなくなったりして、拍動のリズムが遅くなり(徐脈)、重度になると危険です。