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ステロイド外用薬の正しい使い方

はじめに
ステロイド外用薬の正しい使い方 とは

67-1a.gif お薬をお渡しする時に、ステロイド外用薬の説明を始めると「ステロイドはあ まり使わない方が良いんでしょう?」と言われる方がいらっしゃいます。もち ろん副作用が全くない訳ではありませんが、副作用に対する不安から勝手 に少なく使用したり、またその反対に、早く治りたいという思いで多く使用し 「この前の薬では全然足らなかった。」と言われたりする事があります。 ドクターは症状や部位に合わせた薬剤を処方されていますので、指示通り 適正使用することが大切です。そして適正使用することにより症状をコント ロールしながら自然寛解をめざして行きたいものです。 「アトピー性皮膚炎治療ガイドライン」 においても有効性と安全性からも薬 物療法の第一選択はステロイド外用薬になっています。 

ステロイド外用薬の種類

 ステロイド外用薬はストロンゲスト(最強)、ベリーストロング(かなり強力)、ストロング(強力)、ミディアム(中等度)、ウイーク(弱い)の5段階あり、症状や部位を考慮して適切なものが選ばれます。
 ステロイドの強弱に加えて軟膏、 クリーム、 ローション、 ゲル、 スプレー、テープといった剤型も選択されます。軟膏とクリームのそれぞれの特徴は、軟膏は刺激性が少なく、患部を保護する作用があり、乾燥(カサカサ)した部分や、びらんや潰瘍など湿潤した患部の両方に使用できます。一方クリームは使用感が良く、主に乾燥した患部に適していますが、若干の刺激性はあります。軟膏はべたつき感があるのでどちらかと言えば冬には軟膏が、夏はクリームの処方が多く見られます。

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 日本アレルギー学会のガイドラインによれば、 ステロイド外用薬の部位別の吸収率について次のように記載されています。

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 ほほとかに弱めのステロイドを使用したり、足首に強めのステロイドを使用するのは、吸収率が異なるからなのです。

ステロイド外用薬の適量使用

 ステロイド外用薬の使い方としては、1~2週間使用して十分な効果が現われれば、弱いものにダウンし、逆に十分な効果が現われなければ強いものに切り替えられます。
 ステロイド外用薬の使用にあたっては、 適切な量が決められていて、大人の人さし指の先から第1関節まで口経5㎜のチューブから押し出した量(軟膏もクリームも約0.5gにあたります)を、大人の手のひら2枚分の面積分に塗布すると適量という事になります。塗る場合には、清潔な手指で適量を患部の数ヶ所に分けて乗せて、強くこすらず薄く延ばします。 つまり、ベタベタするほど塗る必要はなく軟膏の場合は塗布部位に置いたティッシュが軽くくっつく程度です。そして、クリームや乳液の場合は、塗り広げたあとの白い色が消えるまで塗り込んでください。

プロトピック軟膏67-6a.gif

 ステロイド外用薬の長期使用によっては細菌や真菌、 ウイルスなどの感染症を誘発・憎悪させたり、毛細血管拡張や皮膚萎縮、 多毛といった副作用が出ることもあります。 けれど、それらは中止あるいは適切な処置によって回復するため、勝手に中止して症状を急に憎悪させることのないよう、医師の指示に従ってください。
 プロトピック軟膏(成分名:タクロリムス)はステロイドではないので、 上述のようなステロイドの副作用が出やすい部位に使用される アトピー性皮膚炎治療薬です。使い始めはヒリヒリした刺激感やほてりを感じられる方もありますが、皮膚の症状の改善に伴って、 そういった刺激感も徐々に治まっていきます。

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