pt60.jpg

むずむず足症候群(レストレスレッグス症候群)

はじめに
むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)とは

60-1a.gif レストレスレッグス症候群とは脚を中心とした不快な感覚が起こり、これとともに脚を動かしたいという強い欲求が生じる慢性的な疾患です。 この症状は夕方から夜にかけて強まることが多いため不眠の原因にもなり、 不安やうつの症状が現れることも少なくありません。
我が国での有病率は人口の2~5%程度で、 白人の有病率の5~10%よりは低いものの無視できない水準にあります。まだまだ認知度は低いため社会への啓発が進めばこの病気に悩む人を減らすことが出来る事でしょう。 この10年ほどの間にレストレスレッグス症候群の病態研究は進歩し、診断基準 や治療ガイドラインなどが整うことによって状況は大きく変化を遂げました。そして今年の1月には、 パーキンソン病の治療薬として使われているビ・シフロール(成分名プラミペキソール)がレストレスレッグス症候群治療薬として初めて健康保険の適用を受けることが出来ました。脚の内部の不快感でお悩みの方は、気のせいとあきらめず一度、受診してみて下さい。

レストレスレッグス症候群の診断基準

1. むずむずする違和感で脚を動かしたいという強い欲求がある。
2. 脚の不快感や動かしたいという欲求が、じっとしている状態で起こる。
3. 脚を動かすことにより症状が軽減する。 
4. 昼より夕方や夜に起こる。

レストレスレッグス症候群の分類

一次性―特定の原因のないもの。(遺伝性が多い。)
二次性― 妊娠、脊髄の異常、パーキンソン病、抹消神経障害、慢性腎不全
腎透析、鉄欠乏性貧血などの症状や疾患に起因するものや、 抗うつ薬、抗精神病薬などの服用による薬物に起因するもの。


 原因 詳しい仕組みはまだ解明されていませんが次のような 問題が関係していることが分かっています。

1. 体の動きに関係する神経伝達物質のドパミンの機能が障害されると 起こりやすくなります。
2. 鉄はドパミンの働きに欠かせない物質のため、 鉄欠乏性貧血や重い 腎機能障害や妊娠などで体内に鉄が不足すると起こりやすくなります。 体質が関係し、 親がレストレスレッグス症候群がある場合、子供にも 発症する確率は高くなります。60-3a.gif

治療

薬物療法

・ドパミン作動薬 ― 広く使われている療法で、ドパミンの機能を改善する薬でパーキンソン病の治療薬としても使われています。副作用として胃腸障害が起こることがありますが、 パーキンソン病で用いられる量より少量なので、 比較的副作用は起こりにくいと考えられます。

・オピオイド製剤― オピオイドとは医療用麻薬の一種でドパミン作動薬が効かない場合や、非常に症状が強い場合には用いられることが あります。副作用と しては便秘などが起きることがあります。

・抗てんかん薬― 軽症の場合に使用されます。92cat008.jpg

・鉄剤― 鉄が不足している場合に使用されます。



非薬物療法―――軽症の場合は生活上の工夫も効果的です。
1. 症状を憎悪させるカフェインやお酒、たばこを口にしないようにする。 (特に夕方以降)

2. 規則的な就寝および起床、寝る前にはリラックスする。

3. 暑い時期には冷たいシャワーを当て、寒い時期には温かいお風呂が効 果的。また、四肢のマッサージやストレッチも良いといわれています。

4.健康的な食事と適切な運動。(全く動かない事や過剰な運動はレストレッ グス症候群の原因となる可能性あり。)

5. 何かに熱中することで症状から注意をそらす工夫をする。