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ロコモティブシンドローム(ロコモ)

はじめに
ロコモティブシンドローム(ロコモ)とは

ロコモティブシンドローム(ロコモ)~運動器症候群~58-3a.gif

 ロコモティブシンドロームは、運動器の障害による要介護の状態および要介護のリスクが高い状態を表す日本整形外科学会が2007年に提唱した新しい概念です。この言葉が生まれた背景には、 日本の65歳以上の高齢者の増加は急速に進み、2025年には3500万人と推計されていて、これに伴って要介護状態となる高齢者 も急増するものと思われています。

 厚生労働省による平成19年国民生活基礎調査では、要介護となった原因は脳血管疾患がトップですが、 それに次ぐのが関節疾患や骨折・転倒などの運動器疾患でありました。 ロコモは運動器の障害を総合的に捉えようとする概念があり、要介護状態の予防には高齢者の運動器の問題がどこに、またどういう風にあるのかを考えてみる必要があります。

ロコモの三大要因

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 その他、バランスを保つ能力の低下による転倒や起立動作を行う上で重要な体を 支える筋肉の低下などもロコモの大きな要因とされています。

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 これらのうち1つでも当てはまればロコモの可能性があると判断します。

ロコモの対処

58-4a.gif  ロコモは疾患を指すのではなく状態を示す概念ですので、その要因である「骨粗鬆症」 「変形性関節症」 「脊椎管狭窄症」の有無に注意して、治療が必要な場合は治療して下さい。

 治療には薬物療法や手術療法、食事療法があり、医師の指示に従ったロコモーショントレーニング(ロコトレ)も大切です。 ロコトレにはフラミンゴ療法(開眼片脚立ち)、スクワット、ストレッチ、ラジオ体操、ウォーキングなどがあります。

ビタミンD製剤、最近の話題58-5a.gif

 骨折の予防には、骨そのものを丈夫にするほかに骨折のきっかけとなる転倒を予防することも大切です。

 今までビタミンD 製剤の作用は、 主に腸管からのカルシウムの吸収を促進する作用と考えられていました。ところが最近ビタミンD不足により転倒頻度が増えることが明らかにされていて、 高齢の方のビタミンD不足におけるビタミンD製剤の服用は、 転倒頻度を減少させることが実証され、 ビタミンDの新たな効能が明らかにされました。理由としては筋細胞や周囲の神経細胞にビタミンD受容体が存在することから、ビタミンDが筋肉と神経との協調を高め、体のバランスを維持する能力を改善することで転倒を防ぎ、その結果骨折を予防するのだと考えられています。

===関節軟骨成分のコンドロイチン===

 テレビなどのコマーシャルで今やコンドロイチンは有名になりました。コンドロイチンにはさまざまな薬理効果があります。コンドロイチンは私たちの体のあらゆるところに存在する天然成分で、 赤ちゃんが水々しいのは、コンドロイチンが旺盛に作られているのも要因の一つです。 けれどもその能力も加齢とともにどんどん低下するため、さまざまな症状として表れてきます。

 コンドロイチンの薬理効果の一つに関節軟骨の変形を防ぎ、 弾力性を維持する作用があります。加齢により軟骨が減少し骨同士がぶつかりあうと痛みが発生します。 コンドロイチンは骨と骨が直接触れること避けるクッションの役目を果たし関節の動きをスムーズにさせます。

コンドロイチンを多く含む食べ物

鶏の皮/豚・牛・鶏の軟骨/かまぼこ/ナマコ/フカヒレ/すっぽん/うなぎ 等
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